去る三月二十七、二十八日に第二回京都撮影所見学旅行が行なわれました。二十六日東京二十一時十五分発瀬戸号にて一路西下。京都駅集合の会員さんを加えて、総人員二百八十名と云う、一回目の時をはるかに越える参加者。

 今回は二日間共小春日和の好天気に恵まれ、京都では珍しく一週間も早い桜の満開で、思わぬお花見が出来る等、又数々の思い出を残してくれました。

 三月二十八日(土)晴
  身を切られる様なすがすがしい朝、今日もいいお天気。八時半に天竜寺を出発。歴史の都、芸術の都奈良に向う。青葉若葉の間に遠くに大仏殿の屋根が見えて来る。先ず訪れた所が大仏殿、その偉大さに驚嘆し、桜の咲く回廊をまわって外へ出る。

 大鐘楼の下を通って、二月堂・三月堂へ。お水取りの行事の事、不空絹索観音の事を聞き、二月堂の上から多くの人々の手で受けつがれ、訪れる人のたえないこの古き都を見わたし、昔をしのぶ。

 名前も姿もやさしく、若々しい感じを与える若草山を後に奥山の日月亭に向う。この日月亭は、夜など木の実が庭の敷石に落ちるその音が聞こえると云うくらい静かな所で、雷蔵さんや扇雀さん等は以前マージャンをやりに来たとか・・・

 二時間半の休憩ですっかり会員さん同志意気投合した所で、ここを出発。春日大社へ、朱にぬられた回廊に釣り灯篭が目に痛いほど。そして奈良公園で鹿とたわむれ、猿沢の池のほとりから、興福寺の五重の塔をあおぐ。こうして今日一日の日程を終え、再び奈良街道を夕景せまる京都へ。京都駅で皆さん名残を惜しみながら解散。ほんとうに御苦労様でした。

 尚、奈良へは森本さんも御一緒に参加され、久しぶりに楽しい日を過されたとおっしゃっておりました。又、雷蔵さんに奈良の模様をお話致しますと、熱心に聞いて下さいましたのでここにお知らせしておきます。

 次回は今回以上に良い結果になる様、今から考慮中です。

春日大社を参拝して

興福寺五重の塔に向う会員さん