芥川アナウンサー、雷蔵さん、吉村監督

控室にて談笑中

「秋の集い」 

控室の雷蔵さん

 前日迄気づかわれた天候もいつの間にか、からりと晴れた秋日和。来賓接待を受持つ事になった私は、雷さんの部屋と決められた場所を、きれい好きな彼のためちり一つ無き様念入りに掃除した。

 十二時半、雷蔵さんがにこやかな笑みと共に控室に入って来られ「皆さん、今日は御苦労様」と挨拶された。控室の雷蔵さんは普段無口だと云う定評等、どこ吹く風かと云った様に来賓スター達と談笑したり「ジャズうまく歌えるかしら?」と一寸首をすくめて心配してみたり、七面八臂の活躍ぶり。記念写真の時なども、一枚撮り終わるたびに控室に戻る雷蔵さんに「雷蔵さんお願いします」の声に「えッ!もう出るの」と十何回も繰返されたのに、いやなお顔一つせず終始にこやかにふるまわれた。

 スチール写真を撮る時も横を向いたり、すましたり、あの小鳩の様な可愛らしい目をパッと見はるときは、これで清盛を演じた人かしら?とうたがいたくなるほどあどけなく思いました。今迄知らなかった雷蔵さんの一面を知り、雷蔵さんのため、会のためよき会員の一員として彼の成長と共に進みたいと思います。

北区連絡員 青木長子