牧野ヨシオさんと共に

想い出は過去の彼方に
A past beyond memory

 

ペギー葉山さん

 

 

ジャズを歌う雷蔵さん

(鈴木章二とリズム・エース)

 

バラの刺青

 

The Rose Tattoo

He wore the rose tattoo
To prove his love was true
But hearts can lie, so why deny
That roses fade and love can die
*She'll wait her whole life through
Like fools and dreamers do
She'll go on caring for one who's wearing
The rose, the rose tattoo

「秋の集い」に参加してB

プログラムがほしかった事

 「秋の集い」より数日過ぎても、私の胸中には当日の喜びと緊張感とが交わり来て圧迫を覚えてなりません。当日の“夢中”と云う空気よりやや離れ、落着きつつ、気持ちの中に座して見ます時、今度新たな“恥かしさ”が去来するので御座います。役員の方々、そして会員の皆様にも佳き日の想いでをたぐり寄せては“又の日の・・・”と云う新鮮な張合いに燃えて居らっしゃる事と思われます。そして今私が改めてペンを取りましたのは、又の日を思いての「愛する可美なり会」に対しての小さな片隅に転がっている程の意見なのですけど、幾度か思い返して、矢張り申し上げる事に決めました。

 私も発会式の際にはお手伝いをした経験が御座いますので、一つの催し事における楽屋裏の気苦労有る事、深く察する事の出来た私でしたのに - そして常に集いが催される度に、心底より感謝致しております事は変りなく誠で御座います。「なのに - と云う小さな不満をお許し下さいませ。それは当日、隠し芸を演りました私共には一枚のプログラムすら配られてない事です。私共全くもって、あの様な大衆を目前にして歌う事は初めてです。」真中に座してしまった私共は唯落着かず、目と心とが別々の世界に住んでしまい、“喜び”がほんの少し乍ら焦燥感に陣取られて、何となく恨めしい気が致しました。

 タッタ四、五分の芸に私は贅沢な事を申すかも知れません。でもそれから短時間が連なってこそ楽しかるべき一日となるならば、矢張り大切な時と思うのです。そこに一枚のプログラムが手許に届いてあるならば、およその見当と共に静かに廊下に出られた事でしょう。幸いと申しますのかしら、私は落着かず廊下に出てました。トタン - 次ですと申されましたが、祖母は席を離れておりましたし困りました。そして係の方にも御迷惑をかけてしまいました。私は帰路すがら焦々しさや緊張感に、すっかり疲労を覚え、手に持ったお三味線が出掛けよりも急に重くなった様な気さえ致しました。そして今頃になってもプログラムが欲しかったねと申す祖母に、私はそうねェーと云う言葉より知りません。

 -御注意本当に有難う御座います。当日出演下さいます皆様にプログラムをと思い、少量印刷致しまして持参致しましたが、報道関係及び来賓の方々に差し上げたため不足してしまい、御出席下さいました方々に御迷惑をおかけしてしまい深くお詫び致します。

 次回の折りは、この様な事の無い様細心の注意を致します。 役員一同 -

東京都 真面目なファンより