東京映画記者会の第九回(1958年度)ブルーリボン賞授賞式が五日夜6時から、銀座のガス・ホールで行なわれた。

 今年は市川雷蔵(男優主演賞)、中村錦之助(大衆賞)、山本富士子(女優主演賞)といった人気スターが受賞するため、開場前には四時ごろから各後援会のハイティーンたちがスターの晴姿を見んものとつめかけ、“おめでとう”の声に到着したスターがしばし立往生。人波にもみくちゃになる一コマもあった。

 六時すぎ幕が開くと、舞台には山本富士子、雷蔵、中村鴈治郎、渡辺美佐子、錦之助らの受賞者が花やかにならび、ニュース、テレビ、新聞、雑誌のカメラのライトとフラッシュを浴びた(宮川一夫だけ欠席)その中を、フランキー堺が進み出た。今年から前年度の主演受賞者が司会をつとめることになり、彼がトップ・バッターをうけたまわったわけ。

 記者会幹事の選考経過説明につづき、フランキーのユーモラスな司会で"日本映画文化賞"の阿部慎一氏から順々に"ブルーリボン賞"を表わすブロンズ像と賞状をうけ、栄えの日の感激と一層の精進を挨拶。各社のニューフェースから花束を贈られた。この後、受賞たちは祝賀パーティーに出席。会場では、最優秀映画賞をうけた『隠し砦の三悪人』が上映された。(日スポ東京版 02/06/59)