カイヨウ性大腸炎の手術後、東京の自宅で療養中の市川雷蔵が、八月十三日、七十日ぶりにカメラの前に立った。

 この日、大映カレンダーの十月の写真のためエンジのタキシード姿でポーズをとる雷蔵は血色もよく「現場はやはりいいね」と相好をくずしっぱなし。

 なお雷蔵は九月二日から『眠狂四郎悪女狩り』に出演する。これはシリーズ十二作目。「お医者さんはまだ全面的に許可はしていなのですが、“眠狂四郎”ものは慣れているし、そう神経をつかうこともないので・・・」と芸の虫がムズムズしているような表情。なんにしても元気な姿をスクリーンでまたみられるとは嬉しいことである。

 

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大映グラフ No.61 68年10月発行より