外国映画の70ミリ映画の好況から、日本の各映画会社でもその研究が行なわれているが、いち早く大映が、『釈迦』(シャカ)を製作すると二十六日、永田秀雅専務から発表された。監督、脚本、出演者など具体的にまだ決まっていないが、ストーリーは、仏教各宗派の本山から釈迦に関する史料を集めて構成する予定で、釈迦の行なった奇跡を、イーストマン・カラーによってスペクタクルふうに描くことになっている。年内に脚本を完成させ、来春撮影を開始する段取りになっており、ロケについてインドからネール首相、タイからユガラ・バヌーマン殿下が現地ロケをやるよう招待しているという。

 公開にに当たっては、70ミリと35ミリと二通り製作し、70ミリを上映する映画館(専属館など約14館)は改造して行ない、それ以外はシネマスコープで上映されることになっている。

 永田専務の話 70ミリの第一作として"聖徳太子"を製作する案があったが、脚本その他にむずかし点があり、"釈迦"に決定した。具体的にどういった内容のものになるか、資料を集めてからでないとわからないが、製作費もぼう大なものなるだろうと予想している。(日スポ東京 09/27/60)