小杉太一郎(1927〜1976)

早坂文雄と並ぶ日本映画音楽の大河・伊福部昭の門下生で、東映・内田吐夢監督作品の音楽で注目された。内田監督とは、監督が13年ぶりに撮った時代劇「血槍富士」(55年)を始め、師の伊福部が第1作を担当した<宮本武蔵シリーズ>(61〜65年、萬屋(中村)錦之介主演、全5部作)の続編4作品などに師譲りの重厚なスコアを書いた。また日活・小林旭の<渡り鳥シリーズ>(59〜62年)の機知に富んだ背景音楽も彼の手によるもので、硬軟取り合わせた作風で多くの娯楽映画を手がけた。

大映京都作品では、「眠狂四郎殺法帖」(63年)をはじめ「若親分」(65年)、勝新太郎の「座頭市関所破り」(64年)「続・兵隊やくざ」(65年)などのシリーズ物に参加している。

1976年に逝去、享年49歳。父は俳優で監督もこなした小杉勇。

1956.12.28 編笠権八
1958.04.16 旅は気まぐれ風まかせ
1963.11.02 眠狂四郎殺法帖
1965.03.18 若親分
1966.05.03 若親分乗り込む