| 京都市立第一商業卒業後、学徒出陣の関東軍経理学校生を経て、47年、慶応義塾大学経済学部卒業。在学中の46年、東宝争議渦中に発足した新東宝組合製作「緑は異なもの」に、アルバイト助監督として参加、47年、新東宝に助監督で入社し、佐伯清、千葉泰樹、阿部豊監督に師事。52年「恋の応援団長」で監督デビューする。以後、54年まで新東宝で主としてコメディや歌謡映画を演出した。
55年、日活と契約、多様な上質娯楽作をつくり、製作再開初期の同社の支柱となる。さらに57年、デビュー間もない石原裕次郎を主人公に、ボクシング界が舞台の「勝利者」、海洋アクションの「鷲と鷹」、ジャズ・ドラマーの物語「嵐を呼ぶ男」をつづけて演出し、スター裕次郎への起爆力となった。これらはいずれも、いわゆる“日活アクション”確立の一翼をになうことにもなる。
60年からフリーに。宝塚「夜霧の決闘」、大映「勝利と敗北」、松竹「妻あり子あり友ありて」、東映「暗黒街最後の日」など日活を除く4社を股に確かな職人芸を発揮した。その腕を買われ、63年から5年間、毎年3カ月ずつ香港ショーブラザー社で映画製作にたずさわった。
作品数はデビュー以来116本。77年からコマ劇場『金色夜叉』、帝国劇場『パノラマ島綺譚』などの舞台の脚本・演出を6本担当。長時間単発のテレビ映画枠の出現とともに、77年からTBS『白い秘密』、フジ『大空港』、テレビ朝日『明智小五郎』シリーズなどを年3〜5本ペースで担当。連続ドラマ『ハングマン』『ザ・新選組』なども手掛け、その数は1時間もの、2時間ものあわせて約300本にのぼる。『杉良太郎のすべて』『聖なる使者』などオリジナル・ビデオも請け負っている。
劇場用映画は10年ぶりの83年、東宝・ジャニーズ事務所提携「嵐を呼ぶ男」の再映画化、85年日本人妻自由往来実現運動の会「鳥よ翼をかして」など3本を担当。本格的ミュージカル映画の企画を温めている。著者に『窓の下に裕次郎がいた』がある。
58年10月、女優の月丘夢路(本名・明子)と結婚、料理研究家の井上絵美は娘。
◆監督作品
| 1962.01.03 |
女と三悪人
|
| 1963.04.21 |
第三の影武者
|
◆脚本作品
|
