八住利雄(やすみ としお)

1903年4月6日/大阪府

26年早稲田大学文学部露文学科を卒業後、ロシア文学の翻訳、築地小劇場などの新劇運動を経て、36年PCL(現:東宝)に入社。同年第一作「武士道朗らかなりし頃」を発表、39年の「樋口一葉」で注目され、以後シナリオライターに専念する。映画約250本、テレビ約60本のシナリオ書き、娯楽作品から文芸作品までジャンルを問わず幅広く活躍した。代表作に「戦争と平和」()、「女の一生」()、「また逢う日まで」()、「細雪」()、「戦艦大和」()、「大阪の宿」()、「或る女」()、「夫婦善哉」(55)、「猫と庄造と二人の女」()、「無法一代」(60)、「雪国」(57)、「暗夜行路」(60)、「墨東綺譚」()、「日本海大海戦」()など。

80年頃から書くことを止め、以後悠々自適。日本シナリオ作家協会理事長に就任後は、著作権の確立、日中シナリオシンポジウム開催に尽力した。シナリオライターの白坂依志夫(本名:八住利義)は長男である。91年5月22日没。

49・50・54・55・56・57・59・61年年間代表シナリオ、55年毎日映画コンクール脚本賞「夫婦善哉」、57年キネマ旬報脚本賞「雪国」、60年シルバースター国民映画賞脚本賞「暗夜行路」、60年カルロ・ヴァリ映画祭脚本賞(チェコ)「無法一代」、70年紫綬褒章、76年勲四等旭日小綬賞等受賞多数。

1954.09.29 銭形平次捕物控・幽霊大名
1956.12.12 あばれ鳶