藤由紀子

1942年12月17日/東京都

本名　柴田幸子　大映若手女優の中でも、とくに魅力的で、大スターへの可能性は十分であったが、人気最高潮の65年に結婚、引退した。

デビューは61年、松竹の木下恵介「永遠の人」。松竹社員にスカウトされて、入社した直後、木下監督に抜擢されたという幸運なデビューであった｡次いで、「めぐり逢う日まで」に主演。美人スターとして華々しく売り出したが、突然退社し、テレビの「人間の条件」に出演。63年、大映に入社して「停年退職」で、再びスクリーンに美しい姿を現わした。

田宮次郎とは、63年「夜の配当」で初共演して以来「黒の試走車」「黒の爆走」「黒の切り札」「黒の超特急」と“黒”シリーズで共演を重ね、ゴールインした。しかし、その田宮は78年12月猟銃自殺を遂げた。