中田康子

1933年2月16日/長野県

東宝の中堅スターから大映に移籍。ボリューム満点の肢体で、色っぽい悪女役を得意とした人である。

美須須ヶ丘高校を卒業して51年、宝塚音楽学校に入学したが、予科三年を終えたあと、NDTへ移った。55年、NDT在籍のまま、NHKテレビ「日本意外史」に出演し、これを機会に、56年東宝に入社する。

東宝では「三等亭主」のサラリーマンものから「灰神楽の三太郎」の、マリリン亭のお紋のような鉄火女までを演じ、さらに文芸もの「雪国」にも出演と幅広く演じた。

58年、マニラ、東南アジア映画祭に東宝代表として出席。このとき、団長格であった大映の永田社長に見初められ、東宝在籍のまま「山田長政・王者の剣」に出演、長谷川一夫の相手役をつとめた。59年大映入社。「四谷怪談」「怪談蚊喰鳥」等に出演。成熟と頽廃がミックスした独特の色気を漂わせ、好演した。71年、引退し結婚した。

1959.05.01  山田長政・王者の剣

1961.01.03  花くらべ狸道中