30年日活太秦撮影所脚本部に入り、31年9月16日公開の村田実監督のサイレント映画『海のない港』で、22歳で脚本家デビュー。31年処女作｢競馬と女房｣を書く。36年｢浪華悲歌｣以来溝口健二監督とコンビを組み、｢残菊物語｣(39)、｢元禄忠臣蔵｣(41-42)などを書く。

　戦後は｢女優須磨子の恋｣(47)、｢雨月物語｣(53)、｢近松物語｣(54)など。著書に｢溝口健二の人と芸術｣がある。58年毎日映画コンクール脚本賞、64年アジアアフリカ映画祭シナリオ賞、64年毎日出版文化賞、72年京都市文化功労者、77年紫綬褒章、89年第13回山路ふみ子映画功労賞、90年第63回キネマ旬報脚本賞｢千利休・本覚坊遺文｣等受賞・章多数。後年は大阪芸術大学映像学科教授を勤めた。