,

 タイトルから完まで、気の詰め通しで明るくなっても暫らく言葉がない位に疲れてしまった。雷蔵さんて、何て方だろう!清盛の時も匂の宮の時も竜太郎の時も、所謂スジの役でない、寧ろ反対の役柄の時に、吃驚する位、無理なくその役に入っているから、驚異!というほかはない。印象的なそれ等の役々が力まずに、しかも人間臭を感じさせながら、その人そのものになっておられ、扮装も、メーキャップも全然同じ人と思えない位に工夫なさって - とにかく“溝口吾市”には打たれました。

 言葉や文章で表現する力が無いのが悲しい位に・・・何かいうとシラジラしてしまう様にさえ思える程 - どこというより溝口そのものが胸に深くきざまれてしまった。

 こんなに成長なさった、雷蔵さんに私達も負けない様に、これからも一生懸命に応援しましょう。幸い大変に評判も良い様ですね。力を尽した後、雷蔵さんも清々しい喜びを感じておられる事と思います。

 この嬉しさは私達の嬉しさでありもありますね。皆さんと共に心からの拍手を送って、拙い文を終らせて頂ます。

「よ志哉」7号