「思いきって渡してしまおか?けど・・・雷蔵どん人の気も知らんと・・・」
 思いのたけを書きつらねた恋文を手に思い惑うお嬢さんを尻目に雷蔵どんは大福帖とニラメッコ。
「ハテどこで間違うたんやろか」

 

 
「お嬢さん、こちらの柄もきっとようお似合いになりまっせ」
「へえ、ほんま?そっちの方が似合う思う?ほな、こっちの柄も好きやけど、ダンゼンそっちゃや」
 雷蔵どんのお見立てなら文句のないお嬢さんのしのぶさん。