二人は子供の頃から大の仲よし。だからたまに顔を合わせるとザックバランなお喋りが始まります。さておなじみニ剣士が語る打明け話とは?

東京の休日

橋蔵 雷ちゃん、しばらく・・・。
雷蔵 何いってんのさ、この人、ついこの間、逢ったばかりじゃないか。(笑)
橋蔵 あ、そうだ、そうだ「平凡」さんの仕事だったけね。(笑)
(トツゼン思い出しように)いいなあ、いいなあ、雷ちゃんはいいなあ(と雷蔵さんの顔を見て連発します)
雷蔵 なにさ、いいなあ、いいなあって・・・
橋蔵 ぼくはね、雷ちゃんが羨ましいんだよ。
雷蔵 気味が悪いね、いったい、何ですか?その羨ましいというのは・・・。(笑)
橋蔵 だってさ、雷ちゃんは逞しく仕事をしているもの。
雷蔵 なに云うてんの、橋蔵クンだって同じやないか。
橋蔵 いや違うんだな。ぼくは目下ユーウツでね、何事も思い通りに行かない。いまに何かいい仕事
をしたくてね、ところがうまく行かないんだ。
雷蔵 こりゃあ、あかん。橋蔵クンはノイローゼや。(笑)
橋蔵 面白かったよ、君の『旅は気まぐれ風まかせ』いいなあ、いいなあ、雷ちゃんはいいなあ。(笑)

「いいなあ、いいなあ雷ちゃんはいいなあ」
「、あた始った。よういわんわ、何がいのかいな」