三人よれば文殊の知恵。二人よったらなにがでる!?ご存知雷蔵お富士さんの二人は、仲よしすぎて喧嘩ばかりという大変な仲。

さア、鬼がでるか蛇がでるか。仲よしコンビの喧嘩対談です。

コンビは愉し

山本 なによ、雷蔵さんたら、さっきからニヤニヤして、何もいわないで・・・また、悪口でもいおうと思ってるんでしょう。

雷蔵 いえ、どういたしまして・・・、まア、聞いて下さいよ、ね、「」うっとりする山本の男装の魅力!・・・」

山本 アラ、それ、なあに・・・!?

雷蔵 「人肌牡丹」のキャッチ・フレーズなんだ。まだその続きがあるんですよ・・・「うっとりとする雷蔵の剣の魅力!」

山本 (笑)なァんだ。それがいいたかったのね・・・。

雷蔵 (調子をあげて)「お待ち兼ね、人肌コンビ」

山本 へえ、それが私たちのことなの!?

雷蔵 どうもそうらしい。なんや、訳のわかったようなわからんような、文句やけど(笑)「人肌コンビ」「人肌コンビ」どうも、おかしいな。耳なれないせいかな・・・。

山本 コンビといえば雷蔵さんとご一緒の映画もずいぶんありますわね。

雷蔵 十本くらいかな・・・最初が「踊り子行状記」で、次が「花頭巾」

山本 これも「人肌−」だけど、「人肌蜘蛛」と「月形半平太」では、ほんのちょっと顔を合せたくらいでしたね。

雷蔵 ザンネンでした。(笑)

山本 それから、「朱雀門」、「浮舟」ですか・・・?

雷蔵 このへんは三角関係でね(笑)

山本 「鳴門秘帖」と「命を賭ける男」もあまり関係のない役柄でしたね。

雷蔵 「忠臣蔵」では初めて夫婦役で出ました。

山本 そう、雷蔵さんと初めから夫婦の役で出たのは、これが最初でしたね。

雷蔵 しかし、はかない縁でした、この時は・・・。

山本 本当ね、雷蔵さんがすぐ死んじゃうんですものね。

雷蔵 それから「人肌孔雀」・・・「人肌牡丹」・・・なるほど、ずいぶんになるな。

山本 (感にたえた面持ちで)ずいぶんイジメられて来たのね。雷蔵さんに・・・