澄みきった青空に、白雲が浮び、すすきの穂がさわやかな風にゆれて、箱根はもうすっかり秋の気配です。
 久しぶりのお休みに、高原の秋をやずねた『安珍と清姫』の仲よしコンビ 市川雷蔵さんと若尾文子さんは、深まりゆく秋を眺めながら、なんとなくロマンチックな気分にひたっているようでした。
 赤トンボが、そんな二人のそばをスイスイと飛んで行きました。