市川雷蔵 勝新太郎

大映京都作品「花の白虎隊」で同時にデビュウした、市川雷蔵・勝新太郎は、一年半足らずで、見事大映時代劇の新鋭スタアの座を獲得して、共に好敵手として、華々しい活躍をしていますが、今度計らずも、剣豪ブームを捲き起こした伝えられる、五味康祐の剣豪小説「柳生連也斎」が、映画化されるに際し、剣を以って相対する柳生兵介(後に連也斎)と鈴木綱四郎の主役を、この二人の新鋭スタアに配役されたことは、張り切って稽古充分の幕内力士が相斗う好取組の一番というべき好配役で、戦後派の新しい原作にふさわしい戦後派の新鋭二スタアの一騎打は、興味津々たるものを感じられます。