雷蔵さんへひとことA

ケンカ友達

雷蔵さんは歯にもの着せず、思ったことをスパスパいってしまいますが、いわれた方でも決して憎めないというたいへん得な性格をもっています。

ですから私は二本共演したのですが、いつでも口ゲンカばかり、それでいて仲よしなのですから不思議でなりません。ちかごろ大分逢っておりませんが、なかなかお元気の様子、こころからよろこんでいるわけです。

雷蔵さんへひとことB

好敵手・雷蔵君

僕と彼とは大映入社もほとんど同じだし、彼は歌舞伎から、僕は舞踊から、とちがったコースを歩んできたが、同じスタート・ラインについたということで、僕は彼を好敵手だと思っている。大映へ入ってからのおつきあいだが、のびのびとして心へだてないよい友達である。

撮影所の部屋も隣同士だし、いつのまにか、「オス」で通じあう友だちになってしまった。彼と一緒に勉強でき、仕事もできることは、嬉しく思っている。

よきライバルとして、またよき友だちとして、これからもなかよく頑張ろうね。(明星55年8月号より)