雷蔵さんの劇団「テアトロ鏑矢」が発足した。

 「鏑矢」とは開戦の合図にうなりをたてて飛ぶ矢のこと。映画俳優もスクリーンだけに閉じこまず、もっと勉強すべきだという願いがこめられている。

 第一回の上演作品に予定しているのは、人見嘉久彦作「海の火炎樹」(仮題)で、南海の島国の劇団を舞台に、人間の飽くなき欲望と、その破滅を描こうというもの。

 京都を皮切りに、七・八月頃東京でも公演をもつ予定になっている。

 そういうわけで(?)今月号の表紙テーマは「弓」。残念ながら写真のものは鏑矢ではないですが、出来ばえはいかがですか。

 

大映グラフ68年3月号より(↑クリックすると拡大版へ)