雷蔵さんが『弁天小僧』をやられるについて、その刺青をお引き受けしたのですが、こんどのように映画で全身に刺青をするというのは、なかなか珍しいことなのです。

 その代りこの刺青をするには二時間から三時間もかかりますので、俳優さんも忍耐力が要り大変です。

 ずいぶんいろんな人の刺青をしましあたが、雷蔵さんの肌はとてもキメがこまかく、よく絵具がのるので色も綺麗に出るので、やっていて張り合いがあります。 尾上華上(東映俳優)