ケレン味のない誠実さ

 

 結 婚

 結婚についても雷蔵さんは、中々むずかしい注文をする理論家タイプですが、良縁と思われる話は逃さないようにしたいものです。

 自分の心に決めた条件の全部にあまりこだわりすぎていると、せっかくの幸運も逃げ去っていきます。そして最後の決断が出来た時は、積極的に事に当ることです。周囲に多少の反対があっても、勇気と果断があれば必ず幸福な結婚へ進むことが出来ます。

 結婚の相手としても、近代的な情のこまやかさを持った女性こそ雷蔵さんにふさわしいひとです。

 家族に必ず土産をたずさえて帰り、仕事が休みの日には、必ず家庭サービスするという思いやりのある旦那さまになる雷蔵さんですが、時には愛情の過剰という問題も起きるかもしれません。

 それを控え目にするには、多少の理性を働かせれば済むことです。「結局、ぼくは現代の青年なのです」と云いきる市川雷蔵さんには、雷蔵さんなりの人生航路の計算があります。

 決して心配するような事態を来たすようなことはないでしょう。車の両輪のような「知」と「勇」をもって自分の信ずる道をまっしぐらに進んで下さい。前途には黄金の花咲く成功が約束されているのですから。

 「結婚は三十になるまではオフ・リミット」と云っている雷蔵さんは、いま二十七歳。まだまだ当分の間は、大映の看板スターとしての責任を背負っている自分をじっくり鍛えあげることに専念して、恋愛とか結婚とかの問題は、お預けとなるのではないでしょうか。