市川雷蔵・恭子夫妻が京都鳴滝の新居に移ってからもう二ヶ月。恭子夫人は結婚当初の初々しさに落ちついた美しさを加え、すっかり板についた奥さまぶりを見せている。

 “料理はうまいし、細かいところにもよく気をくばってくれる。まずは一等女房というところですね”と、雷蔵ダンナたいへんなおノロケぶり。

 その雷蔵も、仕事のあとはまっすぐご帰宅。夕食はかならず夫人の手料理を−というのだから、これも一等亭主だ。食後はふたりだけのいこいの時間。おしゃべりをしたり、大好きなレコードに耳をかたむけたり、ときにはダンスをしたり・・・。甘いムードにつつまれた、雷蔵夫妻の新居には、文字通り、幸福がいっぱいだ。

恭子夫人の料理のうでまえはちょっとしたクロウトはだし、味にうるさい雷蔵も夫人の手料理ならすべてOK

ふたりでダンスを踊るとき、それは幸福をしみじみ味わうときでもある

新居は京都の市街を、見下ろす丘の中腹にある

落着いた感じの応接間でかたりあう雷蔵夫妻