スタアの後援会めぐりD 

役員は四人のお嬢さん・市川雷蔵後援会

橋幸夫くんとの共演の「おけさ唄えば」や、異色作「好色一代男」で、このところますます快調の市川雷蔵さんですが、今月はこの“雷蔵さん”の後援会を訪問してみましょう。

これまで東京・向島にあった雷蔵さんの後援会は三月はじめ東京のド真中、西八丁堀の川のほとりの、新築のビルに移転しました。四階の一室をノックすると四人のお嬢さんたちがしきりとなにか打ち合せをやっています。真新しい壁にはポスターや雷蔵さんの写真がいっぱい・・・この後援会の特色は、会長さんというものがなく、すべて役員である四人の女性の手で仕事が進められていることです。

ファンのグループが集まってこの後援会を作ったとき、四人は初の代議員(?)に選ばれたというわけですが、これも任期制度で、二年目毎に総会を開いて改選する、というのですからまことに民主的な後援会です。

ちょっとみなさんのお話をうかがってみます。四人とも昼間はお勤めを持っていて、毎日五時半から七時ごろまで、交代で一人づつ会の仕事をし、土曜日の午後だけ四人顔を合わせます。

落合さん(商事会社勤務)は庶務係、阿部さん(農林省勤務)は会誌編集係、木村さん(日本人形つくりの先生)はグループ係、伊奈川さん(銀行勤務)は代理部係とそれぞれ分担が決まっています。

(個人名を載せるのに他意はありません"フルネームを載せていません"、市川雷蔵後援会の様子を知っていただけば、雷蔵さんが当時のスタアとは一線を画していたことをお解りいただけるはずです)