ブルー・リボン賞について

 このブルー・リボン賞は、昭和二十五年に制定されたもので、毎年一月、その前年に出た日本映画の最優秀の監督、脚本、主演、助演、技術、新人など約十数人の会員の推薦と、投票によってきめるものです。

 会員は新聞協会に入っている東京の新聞、通信十六社の映画記者約七十名によって構成され、外国でいえば、カンヌ、ベニスの映画祭、アメリカのアカデミー賞に比すべき権威のある行事であるとされています。

 ブルー・リボンの語源は、よくわかりませんが戦前、大西洋岸を最も早いスピードで渡った巨船にブルー・リボンがさずけられ、英国のクイーンメリー号と、フランスのノルマンディ号が競ったのは有名です。

 ところでこの東京映画記者人の、ブルー・リボンは、横山泰三デザインの鋳物の裸女像が各受賞者にわたされることになっています。今年は監督田坂具隆、男優賞は市川雷蔵、女優賞は山本富士子にあたえられた。

 選考経過をのべますと、まず、会員から推薦された俳優は、市川雷蔵、小林桂樹、長門裕之、三船敏郎、伴淳三郎、木村功、高橋貞二、佐分利信などの名前があがり、第一回の選出で、雷蔵十五票、小林十一票、長門七票、高橋三票、三船二票、伴、木村がそれぞれ一票で、第二回投票では、雷蔵十五票、小林十三票、長門八票、さらに雷蔵、小林で決選投票で二十六票対十五票と大きくはなして、男優主演賞にえらばれました。(小川)

 

ブルー・リボン賞(54〜69)詳細は Data Base 参照