こと 夏になると食用蛙がグーッ、グーッとなくねェ・・・堀や池でさ。この食用蛙は図体は大きくて、とてもグロテスクだけど、肉はたいへんうまいねェ。ぼかァいつだったか、勝君といっしょに新京極(京都)でこれをたべた。カラッと油であげて、皿の上にのっけてだされた食用蛙の肉はまるで若ドリのよう、サクサクとしてうまかったなァ。あんなにおいしいのがどうしてグロテスクな身体をしているのか、まったくもって不思議だよ。

 このあいだ、うちの(大映の)ライトマンのO君にきくと、食用蛙は精力剤としていいんだそうだ。「雷ちゃん、ともかくやなァ、カエル、ヘビ、ワニ、トカゲなんていうハチュー(爬虫)類はみんな精がつくんや。論より証拠、食用蛙をたべた日は、エネルギーがあふれてこまったやろ?どや」とニヤニヤしながらいうんだ。

 そういえば、カエルをたべた翌日『ジャン有馬の襲撃』の立ち回りをとったが、えらく馬力がでて驚いたな。みななフウフウいってるのに、僕だけが平気なんだな。そういえば、いつも使っている刀も、この日は軽く感じたよ。

 馬力ができるだけじゃアなくてネ。弱ったことがおきちゃったんだ。相手役をやっている叶順子さんがとってもキレイにみえるんだなァ、そこで、ぼかァ、きいた。「叶さん、あんた、ドーランかえたの?」 「いいえ、どうして?」 「えらくキレイだから」なんて、ぼかァ、なんとなくごまかしていたが、これが、どうも食用蛙のききめなんだなァ。ぼかァ、無関心の方だけど、このときばっかりは困ったよ。どうしてもメセン(視線)が彼女の胸もとや、豊かなおヒップにいってしまうんだなァ。ぼかァ、食用蛙をうらんだねェ。こんご、絶対にたべないとちかったくらいなんだ。

休憩室で叶順子さんと