『鼻』

元々、ハナは自主性を表わしているものなのです。雷蔵さんのは、高くて円い。これから人格の円満さと、人の好さを見ることができます。もう一つ。金運があることも見られます。小鼻が調和のとれた美しさで横に張っていますネ、これです。

『口』

ここは職業を見るところで、いわゆる鼻の下が豊かなのは、芸域においていえば、広さ、幅を持つという意味にとれます。従って、現代劇もやれるということです。

『唇』

上唇が薄いですネ。父親の縁がうすいことを意味します。逆に下唇は母親の縁です。こういう形の唇の持主は性格は内面的で、内に秘めた執着力は非常に強い。好い意味の粘り、悪い意味の執念深さとも言えます。

『手』

この写真の、タバコを挟んでいる手をごらんください。指はすらりとしている割に節高ですネ。こういう指を哲学、冥想的な指といって、余り極端になると、人嫌いな、厭世的性格になってしまいますが、この程度の美しい調和は、物事を考えながら、それから行動に入ろうとする慎重さを持っているといえます。

月丘(小指の下で手くびのすぐ上)が豊かに発達しています。月丘はロマンの丘ともいわれ、この部分の発達している人は、芸能方面で活躍する型です。更に、愛情のこまやかさを物語っている金星丘(拇指の下のふくらんだ処)の非常に大きいことに気付くでしょう。

『眉』

雷蔵さんの眉は、やや薄いのが気にかかります。これは血族的に恵まれていないことを意味します。成人する前に肉親のだれかに死別するか、兄弟がないとかいうことです。しかしこの割に眉骨が高くふくらんでいますが、これもさっきの月丘の発達と同じように芸術方面に活躍する相です。