京都市川雷蔵後援会 会長 霜中祥宏

 市川雷蔵丈の為にこの度、東京に後援会の発足出来たことは、非常に嬉しいことです。そして、機関誌を創刊されます事はこの上もない喜びでございます。これも皆様の御苦労と御協力の賜と心からお祝い申上げます。

 市川雷蔵丈は、今は亡き市川九団次の息子として、花の都京都に生れ、関西歌舞伎で若手俳優として活躍、清潔で素直な中々の芸熱心な親愛の持てる人で、前途を宿望されておりました。その後、彼の持前の明るさ、その技量が買われ、関西歌舞伎の大御所市川寿海丈に認められ、養子として迎えられました。

 ところが三年前、突然映画俳優として大映から現われ、デビュー作『花の白虎隊』以来、既に出演作品三十三本、彼のたゆまぬ研究努力が着実に芸を磨く大スターの存在となり、大映の秘蔵ッ子として益々今後の活躍を期待されております。

 折角、後援会ができたとなれば、私達後援者として、一致団結して彼の為に、支援を惜しまぬものです。彼はそれに答える如く、今後優秀なる映画を私達の前に発表されることでしょう。

 どうぞ今後ますます、会の発展と共に会誌が立派に成長されますようお祈り申上げます。 

中部雷蔵会 太田喜弌

 雷蔵さんの後援会が、この度新しく再発足されたことは、われわれ一同御同慶の至りで御座います。

 早くも会誌「創刊号」を発行致されると聞き、重ね重ね御喜び申上げます。

 後援会の皆様方は、雷蔵さんを大スターに盛り上げる様、心から御祈りして居られる事と思います。星の中にも種々ありまして、皆から好かれる星もあれば、すい星の様にあまり喜ばれない星もあります。雷蔵さんを皆から好かれる一等星(大スター)に一日も早く仕上げる事です。

 最近は二本の映画も世界的になり、カンヌ映画祭、ベルリン国際映画祭とか、ヴェニス映画祭とか数は多くありますが、各国の映画祭に、受賞作品が時々発表されます。大体我が国の映画も世界水準になった様です。雷蔵さんも世界的なスターに成られる様頑張って下さい。

 「創刊号」発行に際し、御祝申上げると共に、会員の皆さん方も、熱意を持って支援し、永遠にこの後援会を続けられ益々発展されんことと、皆さん方の御健康、御多幸を御祈りします。

(57年9月17日発行)