九字を切ればパッと姿が消え、また火遁、水遁の術を用いて大活躍するスーパーマン - 忍術使いは、幼き日のアイドルとして、だれの胸にも深く焼きつけられている。この映画は、この忍術使いし忍者を主人公に、非人間性に徹した忍者という異様な存在にメスを入れ、それを通して“人心かく乱”“諜報活動”など、今日にも通ずる問題を描く異色作である。

 原作は村山知義、脚色は高岩肇、独立プロにあって数々の、問題作を放っている山本薩夫がメガホンを握っているのが注目される。主演は市川雷蔵に伊藤雄之助が顔を合わせる異色作。

(キネマ旬報No.328 62年12月上旬号)

大映が山本薩夫監督、市川雷蔵主演で映画化した村山知義原作の『忍びの者』は、昨年暮封切られ、映画界に“忍者ブーム”を捲きおこしたが、これはその続編。

 信長の執拗な忍者狩りにあい、幼児を殺された五右衛門は、信長を生涯の敵と狙う。

 “続編”といっても、信長、秀吉、家康と、戦国から徳川の封建時代へと大きくかわる歴史をバックとしたこの作品は、これだけで完結したものであり、山本監督のものの考え方を知ることができる。

 出演は雷蔵、藤村志保、城健三朗のほか、坪内ミキ子、山村聡、東野英治郎。

(キネマ旬報No.346 63年8月下旬号)

 

 

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