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花吹雪お静礼三郎

 それよりも「花吹雪お静礼三郎」では、旗本の次男でありながら、やくざの親分の娘と契り、本家の興廃のために侍に戻ったのに、元の愛妻と幼児の悲境を見て、悪人たちに向って、急にべらんめえのたんかを切る、時代と世話の変り目の面白さが出来ていた。朝丘のお静も悪くない。これが一番、無難以上の出来だったかも知れない。二人の間の子の千代松をやったのは女児だったが、なんと達者な演技だったことか。(北岸佑吉)


十三夜会の推奨

 朝日座の「上田村」を推奨・雷蔵に奨励賞

 十三夜会では十一月の推奨に朝日座文楽公演の『心中宵庚申』「上田村の段」の演奏(綱太夫・弥七)及び人形(勘十郎・栄三・蓑助・玉男)を、また、新歌舞伎座の『将軍江戸を去る』の雷蔵の山岡鉄太郎に奨励賞を。

十三夜会:関西で毎月1回集まってその月の劇評を行う会です.