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市川雷蔵夫妻 きょう来羅

 


最大の発行部数を誇る邦字紙『羅府新報』04/05/62

雷蔵さんにお逢いして

 初夏の頃となりロスアンジェルスも服装がすっかり夏めいて参りました。

 待ちに待った雷蔵さんの渡米、しかもハネムーンで。一週間前に知らせを受けて会員一同大喜びでした。中でも丸勢支部長の喜びはまるで幾年振りの親子対面の様でした。日本人町の川福の日本間で支部主催の歓迎会を開きましたが大変盛会で驚きました。又雷蔵さんは、人格者だ、立派で腰の低い人だと大変な評判でした。

 飛行場のロビーで始めてお逢いした時は写真以上にお若く年には見えませんでした。そして始めてお話をロビーでしましたが、あっさりとした、親しみのある人なので私もすぐ打ちとけて話が出来て、こんなよい人の後援会に入会した事を今更ながらほんとうに嬉しく思いました。又ロビーから外へ出る間、恭子さんとお話をしましたが、高ぶらず、しっかりとした、やさしい人なので、さすがは我等の雷蔵さん、よいお嫁さんを探した、きっと幸福な家庭が出来る事でしょう。出来る様に祈らずには居られませんでした。

 或る会員の御主人が「お前は雷蔵さんを見に行き、自分はお嫁さんを見に行く」と云われたそうです。又会場では、次々に出る料理の置く場所を私の様なもののために作って下さったり、食後後の座談会ではテーブルを寄せるのに主客の雷蔵さんが先に立ってやって下さったりで、考えてやるんではなく、普通にやって下さっているので、やさしい人だと皆がほめる事ほめる事。そして川福のお手伝いさn達までが入って来るお客一人一人市川雷蔵はとほめちぎって話をしたいたそうです。

 私も渡米して二十二年になりますが大変嬉しくて感激したので、むずかしくって忘れた字を、字引をひきひき書きだした様なわけです。

 では雷蔵御夫妻の御幸福をお祈りしながら、喜びのお話まで。(註 おたよりの中にはアメリカの新聞の切抜きが三枚同封されたまいりました。どれも全部雷蔵さんの人間味あふれる模様が記しされております。又、ロスアンジェルス支部より記念品として「めをと指輪」を贈られたそうです。)

「よ志哉」ファンの言葉より