おたがいに協力精神あり!

角田: うちの後援会の催物なんかあまり協力してくれないじゃないですか。

伊奈川: 宣伝部としては、大変に協力してくださっているんですよ。でも大映株式会社としてはね、あんまり協力してくれませんね(笑)

人見: 雷蔵さんの会は実にしっかりした雰囲気をもってやっているので、こちらではそれをこわさない様にしているんですよ。

伊奈川: 来て下さるスターさんがいつもスムースに行かなくってね。

人見: あれはこちらでも大変でね。出来るだけやっているんですけどね。

林: 製作スケジュールの問題でね。

角田: 若手ばかりでなく、もう少し有名な方達が来て下さるといいのですけど。

伊奈川: 会の方もいろいろといたりませんので・・・。たのみになるのは宣伝部だけですから、よろしくお願いします。

人見: ファンになって古い人が多いんでしょうね。

伊奈川: 多いですね。映画も平均三回は見ますね。

角田: お客の入りが気になりましてね。

人見: この所、いい作品が多いでしょう。

角田: 今年に入って割合にバラエティーに富んでいます。でもいいから又やるというのは一寸考えものですよねェ。

人見: どうです、『殺陣師段平』はどうですか。

伊奈川: 期待していますね。

角田: あの様な役は初めてですしね。

司会: では最後に会社から会に対しての御意見や、御感想などを。私達は知らないで、いろいろわがままを云っている所がありますから・・・。

人見: しかし、雷蔵さんの会はえんえんと続いて来ているでしょ、それに熱心ですし、非常に恵まれていますね。

林: 同感ですね。

人見: ですから、もう一寸後援会を利用してうまくやる事をかんがえたらいいと思いますね。これだけの組織があるんですから。雷蔵さんも集いではサービスしようと思っているんじゃないですか。

伊奈川: こういう後援会を、面倒くさい存在だと会社は思っているんじゃないですか。

人見: そんなことはないですよ。

伊奈川: 大変ひかえめにしているんですけどね(笑)

林: 彼はもっと後援会を大切にするべきですよねェ。

人見: 貴女方がいろいろ意見をいう事が、大きな宣伝の力となっているんです。

司会: ではこの辺で。今日は大変有意義なお話をありがとうございました。今後共、よろしくお願いします。

(62年9月30日発行「よ志哉」30号より)