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「シリーズ 映画史を読み解く#7」映画上映+レクチャー 『溝口健二監督特集』 人間の深淵、映画の深淵を描き出した「溝口」
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06年は、日本映画史上の最大の巨星の1人、溝口健二の没後50年となる記念の年にあたり、現存する全作品上映を含むイベントが各地で行われました。 YCAMではその一環として、溝口作品のニュープリントを中心に12作品をセレクトし、特集上映します。
入江たか子、山田五十鈴、田中絹代、小暮実千代、香川京子、若尾文子といった
大女優に対しても、妥協を許さぬ演出を施し、人間の深淵を描き出した
といわれる溝口作品。その神髄を十分にご鑑賞いただければと思います。 このように、 実は溝口の全貌はいまだ隠されたままであり、想像の彼方にある全体像を分析しつつ、現存作品の立つ位置を思考する余裕を持つこと、そ れが現在のわれわれに残された特権と言えるでしょう。溝口作品ほど、 新たなスタイルと緻密なリアリズムをつねに求め続けて、苦闘していく フィルモグラフィーは他にありません。サイレントからシネマスコープ まで、史劇から現代劇まで、確立と破壊が、映画的な探求の中で繰り返 されていきます。変転していく要素と通奏されるもの。そのダイナミッ クな振幅、深淵は、観る者を激しく揺さぶることでしょう。新たなる 「溝口」を、この特集上映でぜひ発見してみてください。 「シリーズ映画史を読み解く」 会場スタジオC 入場料金映画・当日券:700円(スタジオC受付にてお買い求め下さい。) 映画・前売券(6回分回数券):3,000円(山口情報芸術センター1F事務局、シネマ上映時のスタジオC受付にて販売。) 『溝口映画を俯瞰する』(レクチャー)入場無料 フィルム・写真提供角川ヘラルド映画株式会社/東宝株式会社/松竹株式会社/国際放映株式会社/東京国立近代美術館フィルムセンター 共催コミュニティシネマ支援センター/(財)国際文化交流推進協会(エース・ジャパン)/ 東京国立近代美術館フィルムセンター 溝口健二略歴1898年東京生まれ。 1920年、監督助手として日活向島撮影所に入社し、助監督をへて、1923年、『愛に甦る日』で監督としてデビュー。関東大震災以後,京都で活動を始めた溝口は、1926年『紙人形春の囁き』『狂恋の女師匠』で注目される。 その後、名作を発表し続けたが、戦後、長いスランプに陥いってしまう。 1952年『西鶴一代女』でヴェネチア国際映画祭国際賞を受賞、復活。 1953年、宮川一夫キャメラマンという才能と出会い『雨月物語』『山椒太夫』 (ともに銀獅子賞受賞)と3年連続ヴェネチア映画祭受賞という驚くべき偉業を成し遂げる。 世界的にもその名を知らしめ、ゴダール、トリュフォー、ベルトリッチ、ロメール、リベット、ストローブ、パゾリーニ、エリセ等、多くの映画監督が彼をリスペクトするようになる。 その後も数々の傑作を発表するが、1956年白血病にて永眠、58歳。 34年の監督生活で完成させたのは、約90本。そのうち、現存する作品は部分的なものを含め、34本しか残っていない。 スケジュール1週目 2週目 3週目 4週目 『マリヤのお雪』『祇園の姉妹』『武蔵野夫人』以外は全てニュープリント |
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