大映が山本薩夫監督、市川雷蔵主演で映画化した村山知義原作の『忍びの者』は、昨年暮封切られ、映画界に“忍者ブーム”を捲きおこしたが、これはその続編。
信長の執拗な忍者狩りにあい、幼児を殺された五右衛門は、信長を生涯の敵と狙う。
“続編”といっても、信長、秀吉、家康と、戦国から徳川の封建時代へと大きくかわる歴史をバックとしたこの作品は、これだけで完結したものであり、山本監督のものの考え方を知ることができる。
出演は雷蔵、藤村志保、城健三朗のほか、坪内ミキ子、山村聡、東野英治郎。
(キネマ旬報No.346
63年8月下旬号) |