芝増上寺の山門(正式名称三解脱門)
地下鉄都営三田線芝公園駅側から日比谷通りを北に向かうと、まず小さな山門が見えてくる。これは台徳院霊廟惣門、つまり徳川二代将軍秀忠公の霊廟の門で元は増上寺の敷地内にあったはずだが、今は境内の外に立っている。因みに建物は重要文化財である。そこから少し北に進むと、大きな山門が見えてくる。正式名称は三解脱門。「むさぼり」「いかり」「おろかさ」の三毒煩悩から解脱するという意味。
楼上内には釈迦三尊像が安置され、その両脇には十六羅漢像がまつられている。十六羅漢はかなりリアルで、楼上から参道を見ると大門(表門)が見える。大門の向こうにはビルが立ち並んでいるが、当時(300年ほど前)楼上からは、大名屋敷(大久保加賀守)が見えたはずで、その先の現芝離宮公園は紀州藩の浜屋敷だった。
戦前の山門 |