お福(京マチ子)

 

 ぽん太に男の子・太郎が生れた。幾子も芸者を落籍せて『ぼんち』をめぐる女性は三人になった。そして、四人目に登場する女性は、宗右衛門町の料亭“浜ゆう”の仲居・お福。背丈は五尺四寸ほど。十五貫余りの雪のように白い肌をした大柄な女。さらりとした淡白さに魅力があった・・・。