九月二十五日発会式開催

雷蔵さんを囲み 和気あいあいの内に盛会に終了

 
右より

市川和子さん、雷蔵さん、勝新太郎さん

 

ラッキーボールにサインする雷蔵さん

 二部の始めに八潮悠子さん、藤田佳子さんが駆けつけて下さり早速お祝いの言葉を述べて下さいました。八潮さんは“『鬼斬り若様』で雷蔵さんにとても御親切にして戴いたと御挨拶(会員のみなさんより歓声が上りました。)”次に雷蔵さんと一問一答。皆さんの活発な質問に雷蔵さんは一生懸命答える。主なものを挙げますと、「雷蔵さんは歌舞伎に帰られますか」 「将来は帰りますが、六十才ぐらいになったら寿海をつぐでしょう。」 「雷蔵さんはどうしてラジオや舞台に出ないのですか」 「今のところ映画の仕事にいっぱいで修行中ですから、映画一本で行きます。」 「雷蔵さんの演たい作品を?」 「なよたけ、風と雲と砦をやりたいと思います。」 「忠直卿行状記はどうなったのですか。」 「清盛と同じような性格の人物ですから、続けて演る事は考えもので、来年実現するでしょう。」 など傑作な質問がたくさんありました。

 続いて抽選会に入り、雷蔵さんが会員番号を引き、一等一名、二等二名、三等三名、四等十名、五等十六名と多数の当選者に雷蔵さん自から賞品を受興握手を交されました。最後にサイン入りラッキーボールを投げる事となり、雷蔵さんの颯爽とした速球ぶりに場内割れんばかりの歓声に包まれました。雷蔵さんを囲み記念撮影をし、解散いたしました。

 一日、雷蔵さんと会員皆さんがひとつになり楽しい思い出の一頁を飾り、雷蔵さんの司会?も入り他の会に見られぬ楽しい集いに終ったのです。

参考:映画ファン55年12月号「かみなり会発足す」