創刊号発行に当り、一言御礼を申し述べます。市川雷蔵後援会は、本年七月一日を期して出発致しましたが、二ヵ月を経た今日、所定の数には達して居りませんが、熱心なる会員さん方のお陰にて、ここに創刊号を発行出来ます様に相成り、御同慶に堪えません。

 本会は、市川雷蔵君の映画出演に対し、技術向上を計る一助になる事は勿論、会員諸氏の親睦交流並びに福利等を考え、幹部一同日夜考案致しております。

 ここに誕生以来三ヶ年雷蔵君後援のためにありました可美なり会につき、一応御話し申し上げます。

 旧可美なり会は、発足すると間もなく事務所問題にて、一応内紛を来たし、二代、三代と首脳部が変更致して、本年までまいりましたが、今日雷蔵君の人気といささか逆行した会員数にて、会員の一部にも、二三言葉を聞く様に相成り、たまたま通信等にも、映画封切後、シナリオを見るニュース等、全く事務的にもズレを見る様になる次第にて、苦言を呈する者は遠ざけると云うあり方、これ全く手不足なる幹部諸氏の御骨折りもさる事ながら、会員さん方の期待に答える事が出来ずと、雷蔵君の意志により発展的解散と決定、可美なり会幹部に対し申し入れを行いましたが、その節、旧会員さんの名簿だけは新会に渡す様懇請致しました所、可美なり会は会員名簿と会計簿は焼捨したとの返事を受けました。

 以上の有り方故、新会の設立に当り、旧会員さんに対し御案内も出来ず、一部の方々により新会発足致しました事の不手際に深くお詫び申し上げます。従いまして新会と、旧可美なり会とは何等関連は御座いません事をお耳に入れて置きます。

 尚、本年秋の集いには、有名劇場にて皆さんと一日を送る予定を組み種々案を立てましたが、総ての点に行き当り、本秋は後援会創立を兼ねた集いとする事に決定致しました。

 後援会は、皆様の会で御座いますので、御自由に御意見を述べていただきたく、会にはそれぞれ部会を設けて、役員が当て処理しております。どうぞ御自由なる御投稿願います。

 会員の皆様どうぞ、市川雷蔵君御後援のため新後援会に御協力をいただきます様御願い申し上げます。