芸能トピックス
アメリカという国にびっくりしました
●市川雷蔵・恭子夫妻のアメリカみやげ話●
−十七日間のハネムーン・アメリカ旅行で二人が見たもの、感じたことは?−
三月二十七日に結婚式を終えて、その翌日からすぐに、ハワイ、アメリカへの新婚旅行に出かけていた市川雷蔵・恭子夫妻は、十七日間の旅程を終えて、四月十三日夜六時二十四分、羽田着のPAA機で二人とも元気に帰ってきた。
ところが、旅の疲れをいやす間もなく、翌日の夕方には多摩川撮影所の『仲良し音頭・日本一だよ』(井上芳夫監督)のセットへ−。
そこで、多摩川撮影所へ雷蔵を訪れて、楽しかった十七日間の“ハネムーン”の感想をきいてみた・・・。
帰国の翌日にセット入りした
勝新太郎、中村鴈治郎、浪花千栄子らにアメリカみやげ話をきかせる雷蔵
この『仲良し音頭・日本一だよ』は、ゴールデン・ウィークに封切りを予定されている大映のオールスター出演作品で、雷蔵は、これに、長谷川一夫、勝新太郎、京マチ子、若尾文子、山本富士子らのスターたちとともに、踊りのシーンだけ特別出演した。
六時に予定されていたセット入りの時間より約三十分ほどおくれて、雷蔵が姿を見せると、勝新太郎、中村鴈治郎といった出演者たちが、
「いよオ、どうだったい?」 |
「アメリカから帰ってきたら、一段とまた男前があがったぜ」 |
などと一斉に冷やかす。その声をどこ吹く風と軽く受けながしながら、
「やっぱり一度は行ってみるべきところじゃないかな。撮影さえなかったら、もう少しゆっくりしてくるんだったけど・・・」 |
とニヤニヤしている。
セットでの芝居は、これも新婚早々の勝新太郎とのからみで、
「勝ちゃんの電話って長いなあ」 |
「なに、いってんの。雷ちゃんの電話があんまり長いんで、対抗上こっちも長くしているんだ」 |
といった新婚早々の雷蔵、勝新太郎の仲よし二人が、ふだんいつもかわしているようなセリフ。アメリカから帰って来たばかりのせいか、東京人の新妻恭子さんの影響か、東京弁と関西弁をチャンポンにまじえて、明るい声がセットにひびく。