雷蔵君の会!まあ普通でしょうね!
司会 本日はお忙しい所をありがとう御座居ました。今日の座談会は、私達の会の会員さんから、大映さんに対して、聞いてもらいたい事などいろいろ会の方に云って来られますので、一度会社側の御意見を伺ってみては、と云うのがその趣旨なんです。
まず、会社とファンのつながり、と云いますか、大映さんの場合はない様に思いますが、どうなんでしょうか。
永田 それは確かにあります、実は会社としては、宣伝と広告面には力を入れていますが、後援会には力をいえれtいないのは事実です。会社としては、結びつける様にすれば、大変モウカルんですがら力を入れたいのですが、後援会にも功罪があって・・・
まあ雷蔵君の場合は功だからいいんですが、この罪の方の後援会は大変困る。それはなぜかと云うと、例えば会社で売り出そうとする新人がいる、たまたま後援会が出来てその発会式に出席してくれという云って来る、会社としても大いに協力してやるが、その後援会が、その新人が、一人前にならないうちに、後援会の方が、大きくなってしまってそれが負担になって来る、そしてやめて行くと云った例が今までずい分あったわけで会社としても、こういう事は困った問題として残ってしまうんですよ。罪に終った例があまりにも多いので、会社の首脳部も考えてしまって、そんなために、後援会に力を入れていないとい事が以前はありました。
落合 会社としては、そうすると後援会の必要はないと思われているんですか。
永田 たしかに、そう思っている向きもあります。そうですね、ここで会社の事を一寸云った方がいいと思いますが、皆さん御承知のように、今度の人事移動で、だいぶ若い人が、部、課長クラスになって来ましたが、こうした若い人達の進出しよって、古い大映から、新しい大映になると思うし、会社もそうした古い考えから脱して、最近いくらか軌道に乗って来ていますし、今までが丁度、その過渡期でしたから、いろいろ云われたんだと思いますよ。(永田専務は、こうした事を、ここまでいっきに話された、まさに感服という所)
木村 友の会を作ると云って断ち切れになったのはなぜですか。
永田 ええ、意見百出した結果やめたんですが、うちで作るという話があった直後、東映でも作りましたが、経済面でも大変だそうですよ。第一、会員に、全国平等に出来ないでしょう。恩恵をこうむるのは東京の者だけで、地方の者から、苦情も出ているそうで・・・大映の場合は、しばらく、遠慮しているんですよ。(笑)
落合 うちの後援会のファンをどう思われていますか。
永田 まあ、普通でしょうね。(笑)
一同 そうですか?
永田 スターの後援会でなく、役者を後援する会を作ってもらいたい。後援会の育て方がいいし、成長したと思うのは、若尾ちゃんの会で、若尾ちゃんといっしょに成長して来た人達ばかりで、大変、気持がいい、だいたいうちの後援会は地味なのが多いねエ。それから、雷蔵君を、大映の雷蔵としてでなく、日本映画の雷蔵君思っていいと思いますよ。それで、雷蔵君によかれと思っていろいろやってくれるは、いいんだが引きずり上げてもらっては困る、つまり雲上人にしないで欲しいと云う事なんだ。
伊奈川 ひいきの引き倒しをしない事が大切ですね。
永田 そうねェ、それに、大映も、さっきも話した様に、これから先大いに良くなって行くと思いますからね。
落合 大いに期待していますから・・・よろしく。(笑)