三年ぶりに四つに組む
・・・雷蔵・勝のコンビ作品は、昭和二十九年『花の白虎隊』でデビュー以来、三十年の『踊り子行状記』、『怪盗と判官』、三十一年の『秘伝月影抄』、『花頭巾』など数本を数えるが、その後はオールスターもので顔合わせする程度で、ガッチリ四つに組む共演はまさに三年ぶりということになる。
・・・こんどは赤穂浪士の討入りを時代背景に、相反する二つの道を行くふたりの青年剣士、丹下典膳と堀部安兵衛の友情と運命が感動的に描かれるが、久方ぶりのコンビ作にふさわしい互角の配役だけに、早くもセットでの火花を散らす競演、熱演ぶりが期待される一作である。 |