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2024.5.25 - 7.28
上映企画
日本映画と音楽-1950年代から1960年代の作曲家たち-
Japanese Cinema and Music: Composers in the 1950s and 1960s
日本映画と音楽――1950年代から1960年代の作曲家たち
(英題:Japanese Cinema and Music: Composers in the 1950s and 1960s)
会期:2024年5月25日(土)―7月28日(日)※月曜休館
会場:国立映画アーカイブ 長瀬記念ホール OZU[2階]
HP:https://www.nfaj.go.jp/exhibition/japanese-cinema-and-music202404
問合せ:050-5541-8600(ハローダイヤル)
チケット:詳細はHPをご確認ください。
日本において映画産業が隆盛を極めた1950年代から1960年代にかけて、映画界はさまざまな芸術分野のエキスパートに協力を仰ぎました。その最たるものの一つが音楽です。当時活躍した作曲家たちの多くが映画界と手を結び、その繁栄を力強く支えました。作曲家たちにとっても、映画のために音楽を書き下ろす仕事は、自らの創作意欲を実践に移すための貴重な機会でもありました。彼らによって映画のために書かれた諸作品は、演奏会用の作品とはまた一味違った魅力に溢れています。 本年(2024年)は、團伊玖磨、眞鍋理一郎、斎藤高順といった日本映画に深く関わった作曲家たちが相次いで生誕100年を迎える年でもあります。この記念すべき年に、戦後にデビューした作曲家グループ「3人の会」(團・芥川也寸志・黛敏郎)をはじめ、1950年代から1960年代にかけて、輝かしい足跡を残した作曲家たちが音楽を担当した61作品(52プログラム)を上映し、彼らが映画界に果たした貢献と功績について顕彰します。 また、現在開催中の展覧会とも連動し、当館初の試みとなる上映ホールを会場とした演奏会を催すことで、数多の作曲家たちがフィルムに刻み付けた、音の軌跡を多面的に体感いただきます。日本映画の黄金時代を視覚面・音響面の両方から深く味わうことのできる、またとない機会をお楽しみください。 見どころ ▼日本映画黄金期の音楽に着目した初の大規模上映 1950年代から1960年代は、戦後日本映画の黄金時代であると同時に、戦後日本音楽の黄金期でもあります。そのため、気鋭の作曲家たちは映画の仕事に積極的に携わることとなりました。とりわけ、團伊玖磨、芥川也寸志、黛敏郎によって結成された「3人の会」は、音楽界にとどまらない華やかな活動によって記憶されています。本上映企画では芥川也寸志の力強い音楽が魅力的な『花嫁の蜂 チョゴリザ』(1959年、構成 伊勢長之助)や『地獄変』(1969年、豊田四郎監督)をはじめとして、團伊玖磨が手掛けたドキュメンタリー作品『メソポタミア』(1957年、構成 桑野茂)、黛敏郎の前衛志向が顕著な『赤線地帯』(1956年、溝口健二監督)などを厳選し、3人による映画の仕事を回顧します。 また、生誕100年を迎える斎藤高順の映画音楽デビュー作『東京物語』(1953年、小津安二郎監督)や、上映機会の稀なアニメーション作品『黒い木こりと白い木こり』(1956年、薮下泰司監督)などをご覧いただけます。同じく生誕100年の眞鍋理一郎は、川島雄三とのコンビ作品である『暖簾』(1958年、川島雄三監督)他の2作品が上映されます。日本映画黄金期の音楽に着目した初の大規模上映にご期待ください。 ▼多様なバックグラウンドを持った作曲家たちによる幅広いラインナップ 本上映企画は、クラシック音楽からポピュラー音楽まで、さまざまなバックグラウンドを持った作曲家たちの仕事を取り上げております。映画の音楽の質的向上に尽力した「映画音楽の開拓者」として、成瀬巳喜男とのコンビで知られる斎藤一郎『驟雨』(成瀬巳喜男監督、1956年)や、後進への強い影響力を持つ伊福部昭による『コタンの口笛』(成瀬巳喜男監督、1959年)を上映します。 さらには、父の小杉勇が監督と出演を兼ね、息子の小杉太一郎が音楽を担当した『地獄の波止場』(1956年)、映画の分野で音楽賞を数多く受賞した松村禎三の代表作『地の群れ』(熊井啓監督、1970年)、クラシック音楽界を代表する作曲家のひとりである矢代秋雄の希少な映画作品集、「マジンガーZ」などのアニメ作品で知られる渡辺宙明の『亡霊怪猫屋敷』(中川信夫監督、1958年)など計25人の作曲家たちによるさまざまな音楽技法が駆使された作品群がラインナップされております。日本映画の黄金期が、多彩かつ豊富な人材を擁していた日本の楽壇によって支えられていたことを体感いただける貴重な機会となっております。 ▼開催中の展覧会と連動 さらに当館初の試みとなる演奏会も! 展示室で開催中の展覧会「日本映画と音楽 1950年代から1960年代の作曲家たち」では、貴重な自筆譜や製作資料を通じて作曲家たちの活動を深く味わうことができます。黛敏郎が音楽を手掛けた『君も出世ができる』(須川栄三監督、1964年)のポスターや『地の群れ』の自筆譜など、上映作品に関連したさまざまな資料を展示することで、視覚的にも堪能できるように構成されています。 さらに当館初の試みとして、5月25日(土)に当館上映ホールを会場とした演奏会を開催します。黄金時代の映画を彩った音楽で構成された、バラエティに富むプログラムにご期待ください。
会期:2024年5月25日(土) 14:30(開場)/15:00(開演) 会場:長瀬記念ホール OZU(2階) 料金:一般4,500円、障害者手帳をお持ちの方(付添者は原則1名まで)3,600円 ※詳細はHPをご確認ください。 この展示・上映の企画に室内オーケストラの演奏会が加わる。開催日は上映初日の5月25日、同施設内の長瀬記念ホール OZUにて。このホールでの演奏会は史上初となる。 今年(2024年)に生誕100年を迎えた團伊玖磨、眞鍋理一郎、斎藤高順をはじめ、戦前期から多くの映画を手がけた早坂文雄、戦後の日本の作曲界に彗星のごとく現れた「3人の会」(團伊玖磨・芥川也寸志・黛敏郎)、 他にも林光、間宮芳生、いずみたく、佐藤勝など、今回の展示・上映企画で紹介される作曲家たちによるバラエティに富んだ映画音楽が演奏される。 演奏は、指揮 野村英利、管弦楽をオーケストラ・トリプティーク(コンサートマスター:三宅政弘)、重本遼大郎のドラムス、独唱に山本澄奈・根岸一郎、ヒーロー・コーラスが加わる。なお、解説をこの企画を担った同アーカイブ特定研究員 藤原征生が担当。 タイトルは「映画音楽がやって来た! 「日本映画と音楽」特別演奏会」。“?がやって来た!”のフレーズは、「男はつらいよ」の音楽でも知られ、映画音楽を多く手掛けた山本直純が司会の音楽番組「オーケストラがやって来た!」を思い出す昭和世代には懐かしい。 プログラム 劇映画、特撮、ミュージカル、アニメーション、9名の音楽家によりつくられた 戦後昭和期の煌めくようなナンバーが演奏される。 日本映画黄金期に躍進した作曲家たち/鏑木創 13 ある殺し屋(82分・35mm・カラー)
1967(大映京都)(音)鏑木創(監)森一生(原)藤原審爾(脚)増村保造、石松愛弘(撮)宮川一夫(美)太田誠一(出)市川雷蔵、野川由美子、成田三樹夫、小池朝雄 藤原審爾の小説「前夜」を、数々の作品でコンビを組んだ森一生監督と市川雷蔵主演で映画化。 普段は小料理屋の板前を装いながら、凄腕の殺し屋として生きる男を雷蔵がニヒルに演じる。鏑木の音楽は最小限に抑えられているが、虚無的なテーマ曲によって映画全体のシャープな世界観を際立たせている
電子チケット購入方法 ・etix.comからのメールを受信できるよう予め設定をお願いします。 入場方法 ご注意ください!
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〒104-0031 東京都中央区京橋 3-7-6 お問い合わせ(9時〜20時) ハローダイヤル 050-5541-8600 |
交通アクセス : 国立映画アーカイブ 本館※詳細な周辺マップはこちら(Google マップ)をご覧ください。 [住所]〒104-0031 東京都中央区京橋 3-7-6
※駐車場・駐輪場はありません。公共交通機関をご利用ください。
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