大映京都の『大菩薩峠』(監督三隅研次)は市川雷蔵、山本富士子、本郷功次郎、中村玉緒 らでクランク中だが、このほど江戸、島田虎之助の道場で、机竜之助と宇津木兵馬がカタキ同士とも知らずに立ち合うシーンが撮影された。

 竜之助に市川雷蔵、兵馬に本郷功次郎、島田虎之助には新国劇の島田正吾という顔合わせで、二人の若さに、島田の重厚さを加え、息づまるような立ち会いシーンとなった。

@江戸、下谷御徒町の島田虎之助の同情をのぞいた机竜之助は、はげしい竹刀の音に、思わず他流試合を申し込む。(雷蔵)

A道場主島田虎之助はその相手を宇津木兵馬に命ずる。(本郷)

B兵馬は竜之助の音無しの構えに挑戦するが、竜之助のはげしい太刀さばきにやぶれる。(左から本郷、島田、雷蔵)

C勝った竜之助は「一手ご教授を」と島田虎之助に迫るが、島田はだまってこたえない。(左から雷蔵、本郷、島田)

 

 (サンスポ・大阪版 09/30/60)